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2007年04月10日

温泉はしご

桜も散り始め、末っ子の入学式も終って、久しぶりに夫婦で九重まで日帰り湯治に行くことにしました。
玖珠町にちょっと用事があって、初めて玖珠インターで高速を降りました。
玖珠町は30年以上前に仕事で何度か訪れたことがあります。当時若かった村長は建築家の所長さんがお相手する施主の奥様方の膝枕の役目をさせられました。つまらないことはよく覚えているものです。

玖珠から210号線を離れて小国のほうへ向かい、途中おなかが減ってきて、宝泉寺温泉で目についた桜のきれいな門構えの温泉に立ち寄ることにしました。(またイキアタリバッタリ)
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店番をしていた目の鋭い白髪のおばあさんに「ここは100%掛け流しで、腰痛もすぐ治るし、アトピーにも効くとよ。飲めるし、顔ば洗えばつるつるになるし、目にこすり付ければ眼もようなっとよ!温泉が6つあって、どれに入ってもよか。選んで好きなのに入ればよか。300円よ。食事もいつもは予約制やけんど、さっき二人分つくり始めたところやけん、つくらせるけん。キレーかところに用意させとくけん、おいしかよー!温泉に先に入ってきんしゃい。昼食は1500円。最近物忘れがヒドカけん前金よ。前金!」と、しっかりアピールされて、二人分3600円払いました。
桜の門をくぐって建物に入ると、脱衣室の廻りに6つ同じような岩風呂が並んでいるだけでした。

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家内に言わせると確かに泉質はよかったそうです。
村長は露天風呂の水面に移る春の陽がぽかぽかと心地よくて、一人無人のお湯にプカプカとしていました。
その他の感想は書きません。概して宣伝過多の商品には気をつけないとね。
最近、村長の鼻もあまり効かなくなったのかな?
”前金には気をつけましょう。”

それで、口直しに筋湯まで行ってみることになりました。
筋湯は子供の頃に親父とお袋に連れて行ってもらっただけで、何度も通るのですが温泉に入るのは久しぶり。
坂がきつくて狭い温泉街はほとんど人影もなくガランとしていました。
ここでまた性懲りもなく、ネーミングがちょっと素敵で、門構えがしゃれてる旅館の露天風呂に入りました。ここにも客はだれもいなくて、男湯と女湯のフェイクの竹の垣根越しに時折声を掛けて、別居家族風呂状態でした。こんな日和に贅沢といえば贅沢。
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筋湯のこの露天も、春の陽に温泉の湯気がゆっくり流れていい湯加減。
ただ、体を伸ばすたびにごつごつした岩組みに体をアチコチぶつけて少し不機嫌になりました。
かつて栄えた温泉街がさびれているのをよく見かける。過去の繁盛した記憶が、町を魅力的に更新し続ける活力を損なっているのかなあ。良い泉質のお湯と歴史の温かさがあるのだから、新しい感性で再生すれば魅力的になるはずなのに・・・

早々と風呂から上がった村長は人気のない筋湯の温泉街をうろついて、「日本最大のうたせ湯」のそばに、ペットボトルの飲料水が山水で冷やしてあるのを見つけました。まだ風呂に入っている家内が財布を持っているので、のどの渇きに耐えながら、そっと写真を撮りました。(山水を手ですくって飲めばよかったのだ・・・)
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